分析手法 : Analyzing way

Retar.jpが考える相場とは(8)・システムは信号機(2)

2019/01/30

Retar.jpが考える相場とは(8)・システムは信号機(2)

Meaning of the market we are thinking. No.8; About Signal System (2).

什么是投资市场? (8)。关于信号系统(2)。

 

Today’s report is Japanese only.

今回は信号機システムの中編です。

優れたトレーダーであればあるほど厳格な「信号機システム」があります。

以前、著名なトレーダーが「チャートなんか見ない、テクニカルなんか無意味」などと述べていましたが、チャートを見せると瞬間的に「ここで買う、ここだよ」と発言し、まさにズバリでした。

このような人物は、経験から練り上げられた無意識の「信号機システム」があります。

無ければ生き残れなかったはずです。

著名なトレーダーはラッキーにも仕事を通して、自ら自身の中に「信号機システム」を完成させましたが、そういったチャンスに恵まれている人は限られています。

信号機システムの理解がなければ、現在公開しているシステムの理解は進まないため、面白くないけど付き合ってください。

 

前回まで説明したのは、「赤青の2色」信号機でした。

今後はこれを拡張して「赤黄青の3色」信号機にしていきます。

今回は「ルールの合致で変わる信号機」の話をしていきます。

「信号機システム」の色を変えるものは、「トリガー(誘因)」だと定義してきました。

その上で、トリガーとは「決意、決心、決定が、ポジションの有無を変更していくもの」と規定しました。

chart1_conv

 

人の動機づけをおこす思考、感覚はまちまちです。

例えば「今の日経平均は高い安いとか」とかは、人それぞれで異なるものです。

自分自身のトリガーが、いつも正しい結果へと導くならば、話はここでオシマイです。

鋭い感覚や感性の中に「信号機システム」を宿している人物なので、「何を今さら」です。

確かに投資家の中には、嗅覚が鋭く、多少下がっても自らを信じて勝負し成功できる方がいるのを知っています。

例えば、実際のそういった人物の面識とトレード履歴がないため紹介できませんが、仮想スーパートレーダーの天才投資家ZigZagさんはその典型です。

「信号機システム」の視点からみると、ZigZagさんは寸分たがわずに頂点を知ることができるので、頂点の値段をトリガーにしてドテンしています。

chart2_conv

 

しかしながら、Retar.jpは、指標を見ていても「買えば下がるし、売れば上げる」不幸な投資家です。

「だったら投資家なんてできないじゃん」と言われそうですが、確実に乗り越えられる方法を知っています。

それが厳格な「ルール」による投資です。

ポジションのオープンからクローズまで全てが厳格な「ルール」で規定されています。

Retar.jpでは、より儲かるシステムにすることを「ルールを改善する」といいます。

紹介中のシステムでは「お約束事」と呼ぶものです。

ルールとは「何がどうなったら、どうする」という問答無用の決まりです。

「トリガー(誘因)」は人それぞれ千差万別ですが、曲げることのできない客観的な事実(テクニカル分析の場合は、図形的、数学的に説明できる事実)をトリガーの基準となる「ルール」とすれば、誰にでも守れます。

話は脱線しますが、図形の客観的な事実は難しい面を持っていて、縮尺(Ipadやスマホの縦横)によって変わって見えます。

そのため、紹介中のシステムでは「超えた、超えない」をベースに組み立てています。

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では、実際に簡単なルールを導入して考えてみましょう。

日経平均週足と52週移動平均です。

ルールは2つ。

1. 終値が3週間連続で52週移動平均を上回れば買い。

2. 安値が52週移動平均を下回ればポジションクローズ。

この中では、直近200週で4回の投資チャンスがありました。

それぞれの状況を子細にみていき、感想をまとめると以下のようになるでしょう。

① 離れていかなかったので損切。しかし、その後、大幅に下がったので「セーフ」。

② 良い所で買い、下がってきたので売った。「もっと早くに売っときゃな~」

③ 最初は調子が良かったのに損切。「テクニカルなんて使い物にならないな」

④ 買った翌週に損切。しかし、追証の刑にはあわなかった。「ラッキー」

結果(損益)はともかく「ルールを守る」のは簡単です。

ルールとした条件に合致したので、ポジションをオープンしたり、クローズしたりするトリガーが引いただけです。

「ルールを守る」というのは、条件に達したとき、やることをやるだけで、「ここは我慢だ!」(丹力)とは無縁です。

「ルールを守る」を最優先すれば、悪魔のささやきである「日経平均は30000円だ!」も無視されます。

しかし、大変に悪い点があります。

ルールがまずいため、結果が良くない(儲けられない)のです。

「ZigZagさんは、天底を見事にドテンしていたのに、このルールでは儲けられな~い」です。

しかし、別の見方をすれば4回中2回(①と④)は、ルールのお陰で損を拡大させていません。

「ルールさんありがとう」と心から感謝します。

chart4_conv

 

以上の観察から、ルールとはどういうものかをまとめると以下になります。

1. 条件を監視すればいいだけで、条件さえ合致すればトリガーを引く(売買する)だけ、守るのは簡単。

2. トリガー(ポジションの有無)はルールが決めるものなので、自身の心理的な葛藤から解放される。

3. 適切なルールがないと儲けられない。

4. 損害を拡大させずに済む。

5. 守ったせいで、損切しなくても戻ってきたので「悔しい」こともある。

以上の考察をまとめるとメリットは1、2、4、デメリット3、5です。

3対2でメリットの方が多いことがわかります。

今回の最低に近いルール(3.適切なルールではない)だったので、トントンか若干プラスにすることができました。

しかし、戻ってくる局面では、損切しなくていいのに損切しています(3、5の同時発生)。

この原因は一重に「ルールが適切ではなかった」からです。

本当は「リスク&リワード」についても詳しくお話ししたいのですが、できません。(モデルの一部に機密事項があるため)

ただ、3、5は「ルールの改善」によって克服できる可能性を秘めた部分です。

優れたルールさえあれば、多少儲けが少なくても(5・儲け損ね)、確実性の高い投資機会を増やしてくれるので(練り上げれば高レバでもOK)、「なんか悔し~」の一言で終わります。

チャンスは幾らでもあるので、千載一遇とは思わず「まあいいか」で済みます。

お恥ずかしい話ですが、心理的葛藤は読者の皆様より絶対に苦手です。

断言できます。

得意技は「売(買)って早すぎる利食い」、「買(売)ったのに微々たる損に耐え切れず底値で放し(微々たる損切)、その後ドッカーンと思惑通り」です。

しかし、得意なことがあって「どんなことがあってもルールは守る」んです。

マーケットのお仕置きはエゲツナイのを知っているので、「お約束事」は守ります。

おかげさまで退場することはありません。

 

次回は、「システムは信号機(3)」をテーマにお話しします。

 

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Retar.jpが考える相場とは(7)・システムは信号機(1)

2019/01/29

Retar.jpが考える相場とは(7)・システムは信号機(1)

Meaning of the market we are thinking. No.7; About Signal System (1).

什么是投资市场? (7)。关于信号系统(1)。

 

Today’s report is Japanese only.

前回までにスパンの仕組みを理解しました。

スパンの仕組みを理解できたなら、ろうそく足を「売る買う休む」に分ける方法を理解できていたはずです。

今回からは、「売る買う休む」つまり「売りをして利益を上げられそうな足」、「買いをして利益を上げられそうな足」、「売りも買いもしてはいけない足(ダメ足)」の3種類に分かれた状態とポジション(買い建て玉、売り建て玉)をとる仕組みとの関連について説明します。

Retar.jpは、「売る買う休む」とポジションの関連性を、長年うまく説明できるシステムを追い求めていました。

しかし、納得できるものは「ない」とわかったため、関連性を厳格に説明するためのフレームワーク「信号機システム」を開発しました。

リスク許容度の違い、投資方針の違いがあっても、あらゆる投資は「信号機システム」のフレームワーク中で説明できます。

信号機システムを採用することで、投資に対してあやふやな説明になっていないか、ルールに抜けがないか確認できます。

また、実世界でも、すべてが動機によるステータス変更がなされたことで示現するものと判断できます。

例えば「家族食事でルール”T”信号機システム」が採用されたとすると、以下のようになります。

「お父さんは唐揚げを1つ余計に食べましたね。”T56”ルール違反です。ペナルティとしてデザートのプリンは召し上げです」などとマジ怖いです。

 

今回から3回にわたり、「信号機システム」について説明していきます。

道路にある交通信号機を思い浮かべてください。

車、人用の赤、黄、青の3色の交通信号機、歩行者用の赤、青の2色の交通信号機が、まず、一般的に思い浮かぶことでしょう。

 

歩行者にとっての交通信号機の意味はWikipediaによれば以下です。

●青色の灯火

歩行者は、進行することができること。

●黄色の灯火

歩行者は、道路の横断を始めてはならず、また、道路を横断している歩行者は、すみやかに、その横断を終わるか、又は横断をやめて引き返さなければならないこと。

●赤色の灯火

歩行者は、道路を横断してはならないこと。

交通信号機の意味や機能を借用し、歩行者を投資に置き換えたのが、信号機システムです。

Wikipediaによれば、交通信号機は「日本では道路の安全と円滑を守り、また交通公害などの障害を防ぐために交通信号機が設置される。」と定義されています。

一方、Retar.jpの信号機システムは「投資家が投資の状態を整理し、客観的に理解し、投資への信頼性、安全性を高めるフレームワーク」です。

歩行者は交通信号機を守らないと、たまたま車が来なければ、運よく道を横断できるかもしれません。しかし、時として車に引かれて大怪我をするか、死んでしまいます。

Retar.jpの信号機システムもよく似た仕組みであり、投資するときに守らなければ、大損するか退場になってしまいます。

今回の挑戦では「お約束を守れないとお仕置きよ」でした。

 

では実際のフレームワークの仕組みを説明していきます。

はじめに投資対象の「ポジションをもっているか、もっていないか」の状態に分けます。

投資対象とは、株でも、FXでも、不動産でも、なんでも構いません。

もちろん、人間の行為の中で「決意」「決心」「決定」のあるものは、すべて説明対象にできます。

例えば、八百屋で大根を買う、大学進学ではXXX大学のXX学部に進学する、パチンコなら玉を借りる、競馬なら馬券を買うと考えれば良いでしょ。

次に「ポジションをもっているか、もっていないか」の状態に変更したものは何かを定義します。

このフレーム枠では「トリガー(誘因)により状態が遷移した」と考えます。

交通信号機であればトリガーとは、厳密に言えば「信号の色を変えるプログラム」です。

chart1_conv

 

具体的に考えてみます。

● 株式の場合

1. 日経平均は2020/03に30000円になるとストラジティストが力説したのを信じた(トリガー)

2. 株を買った(ポジションありに状態遷移)。

3. 株が15000円になって追証退場になった(ポジションなしに状態遷移)

 

● 2019年正月のドル円の場合

1. ドル円が下がった。「安い買うぞ」と決意(トリガー)

2. ドル円を買った(ポジションありに状態遷移)

3. フラッシュクラッシュで退場(ポジションなしに状態遷移)

 

● 八百屋で大根を買う場合

1. 晩御飯をつくりたい(トリガー)

2. 大根を買った(ポジションありに状態遷移)

3. おでんにして食べてしまった。とても美味しかった(ポジションなしに状態遷移)

 

● 大学進学の場合

1. 就職に強いXXX大学のXX学部が良いらしいと考え進学を決意(トリガー)

2. XXX大学のXX学部に進学(ポジションありに状態遷移)

3. 卒業してYYY会社に就職できた(ポジションなしに状態遷移)

 

● 馬券の場合

1. 「馬は調子の良い」と競馬新聞に書いてあったので購入を決意(トリガー)

2. 馬券を買った(ポジションありに状態遷移)

3. 馬は惨敗し紙屑になった(ポジションなしに状態遷移)

 

このフレームワークでは、ポジションの状態が変わるとき「トリガーにより「ポジションが有から無」、「ポジションが無から有」へと変化するもの」と定義します。

上記の投資の例で説明したのは「2色信号機モデル」のなかでも、特に危険な「点滅しないでイキナリ、赤から青、青から赤」信号機モデルです。

実生活で「大根を買う」のは低リスクなので、「2色」モデルで十分です。

大学進学では、「入学して失敗した」と思うなら、もっと勉強するなど、いくらでも対策はあります。

しかし、「馬券を買う」というギャンブルは違います。

パチンコでも馬券でも、勝つか負けるかの2つに1つで「馬券買ったけど馬の顔みてなんか覇気がないからヤーメタ」とはなりません。

「2色信号機」モデルでは、ポジションを持った瞬間から途中で降りられません。

一方、投資は流動性不足で「2019年正月のフラッシュクラッシュ時にクローズできなかった」などの事象は特別としても、「途中でヤーメタ」ができます。

もちろん、「2色の危険な信号機」でもOKなのですが、時として「お仕置き」が待っています。

投資とギャンブルの決定的な違いは、危険さえ察知できれば逃げられる点です。

 

次回の「システムは信号機(2)」は「投資の場合、信号をかえるのはトリガーではなく厳格なルール」について説明していきます。

 

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